「海の夏」「けんかのきもち」など楽しい絵本でお馴染みの伊藤秀男さん。
雨上がりの土のにおいや、むせかえるような草いきれ、どんどん増殖する夏の雲、、、日本の風土がそのまま立ちのぼってくるような独特な画風は、健康でそして懐かしい。
そんな伊藤さんから去年届いた個展の案内状に、思わず目が釘づけになりました。

大きな魚にまたがって天駆ける真っ赤な男の子、「赤ちゃんが生まれたもので、、、」と嬉しそうに恥ずかしそうに、白いもののまじるおひげの顔がほころびました。
丸ごと生命そのもののようなこんな絵の描ける伊藤さんを素敵だナと思いました。

楽しみな今回の個展のテーマは、ネパール紙に描いた南の島の旅の記憶。届いた二枚の作品写真からは、南の島の濃密な空気が伝わってくるようです。水彩の他に小さなガラス絵もお願いしました。どんな作品が揃うのか展覧会が待ち遠しい思いです。是非お出かけください。